2匹の猫と一緒に暮らしています。
名前はヴォルグとミク。
ヴォルグは何度か、「てんかん」による痙攣発作を起こした経験があります。
初めて発作を目にしたのは夜中でした。てんかん発作に無知だったので、ただ不安で、でもどうする事もできずに朝まで一睡もできませんでした。
ヴォルグが落ち着いて横になるまで起きていました…最悪な事が起きるんじゃないかと、心配ばかりで眠気なんて吹っ飛んでました。
このてんかん発作、飼っている猫ちゃんに起こると凄く辛いですよね…
どうしていいのか分からず、ただただ発作がおさまるのを待つ事しかできず、それがまた不安を加速させます…
でも、しっかり現実を受け止めて些細な事でもやれる事をやっていきましょう!落ちこんでいても発作はおさまりません。
前を向いて一緒に戦ってあげましょう!
病院での診察や対処
ヴォルグへの接し方
この記事は、追記していく可能性があります。
目次
てんかん発作について(ヴォルグの場合)
色んな情報がある中、ヴォルグのてんかんの原因は特定できていません。
ただ病院での診察の結果、原因になりうる可能性を2つをあげられました。
- 生まれつき、てんかん発作を起こしやすい体質
- 生後3ヶ月頃に頭部に強い衝撃を受けて衰弱していた事
1つ目の生まれつきの体質として、「生まれ持ったもの」なら受け入れるだけです。縁あって一緒に暮らしているのだから、「てんかん」を通じて、ヴォルグから学ぶ事があると思っています。
頭部に強い衝撃を受けた結果、脳にダメージを受けていた可能性が高く、その脳のダメージがてんかんの原因になっている可能性があるとの事。
2つ目の頭部に強い衝撃を受けて衰弱していたというヴォルグの過去に起こった出来事ですが、ヴォルグの身体の負担を考慮して、MRIなどの検査はまだ行っていないのでより細かい原因を探る事はできていません。
幸いというべきか、ヴォルグの発作はまだ頻発する程でもないので、そういった検査は見送っています。
猫のてんかん発症率は低い
野良の猫ちゃんや室内飼いされている猫ちゃんの数を考えると、個人的にあんまり珍しいものでもないのかな?くらいに思っています。
実際に病院にて診察を受けても、色々なケースのてんかん発作で病院を訪れている患者さんがいるようですし、「てんかんは稀な病気」と言われる事があっても僕は悲観する必要はないと考えれる様になりました。
てんかん発作の症状は記録しておく事
てんかん発作を起こしたら、病院に連れて行く必要があります。
- その発作の原因が何か、診てもらう為
- 発作が頻繁に続く様なら、薬で抑えてもらう為
- 抗てんかん薬が毎日必要な場合、薬を処方してもらう為
そして、獣医師の方に診てもらう時はどの様な症状だったかを伝える必要があるので、できるだけ細かく記録しておく事が大切です。
発作の症状で薬の量も変わってきます。
- 何月何日に発作が起きたか
- その日の何時頃
- 時間は何分何秒か
- 猫の痙攣後、鳴く様子は?
- 何回どの様な発作を起こしたのか
1歳、1回目。
僕が外出中の午後17時頃、おそらく初めてとなる全身痙攣を発症。
発作を起こしながらタンス1.5mの高さから落ちる。床に落ちた衝撃音に気づいた父が様子を目撃。床に落ちた後も全身痙攣は続く。
意識の有無は分からず、発作は30秒~1分程でおさまり始める。おさまると壁にもたれかかりながら、フラフラと起き上がる様子。
僕の帰宅後は普段通りの様子で、午後20時頃は特に違和感なし。
最寄りの動物病院は終了時間の為、様子見する事に。この時は「てんかん発作」に無知で、父の説明と自分の理解が追い付かず、事の重大さを認識できずに病院へ行くのは見送っていた。
2歳、2回目。
1回目の発作から1年以内。
深夜2時頃に枕元のクッションの上で寝ていたヴォルグが全身痙攣を発症。初めててんかん発作を見てパニック。
数日前に猫の誤飲について調べものをしていた為、異物を飲み込んだ等が原因の呼吸困難かと勘違いし、発作中の口の中に指を入れ異物を確認しようとして指を噛まれる。(危険)曲げる事もできない程に腫れあがる。それが原因か一時的に脇まで痺れる様な痛みを感じる。
1分弱ほどで完全に痙攣はおさまったが、ヴォルグは息切れしてかなり呼吸も荒い状態。呼吸が落ち着くと少しウロウロと部屋の中を歩いた後、いつものクッションの上に横たわる。
衝撃な光景を目の当たりした為、また発作が起きるのではとショックで眠れず、朝まで見守る。
朝いちで最寄りの動物病院へ。この通院から、「抗てんかん薬ゾニサミド」の投薬が始まる事に。朝0.5錠、夜0.5錠で1日2回の投薬。
3歳、3回目。
深夜2時頃に布団の足元で全身痙攣を発症。30秒~1分以内におさまる。動物病院から渡されていた、抗てんかん薬の座薬を試みるが、上手く使用できず、断念。
痙攣がおさまり、毛布で包み抱きかかえて様子を見る。おさまった後も興奮状態は続き、ひどい息切れ状態。
時折部屋を走ったり少し大きな声で鳴きながらウロウロする。10分程で興奮状態は落ち着き、いつものクッションの上でくつろぐ。
慣れる訳ではないが、冷静に状況を受け止めれる様になる。少し仮眠を取り、朝いちで動物病院へ。
6歳、4回目。
午前5時頃に猫小屋にしている外出用キャリー内で全身痙攣を発症。頭を壁や床にゴンゴンとうち続けない様に、頭の下にそっと手を添えてあげる。
30秒~1分以内でおさまる。相変わらずの息切れと興奮状態。少し大きな声で鳴きながら10分程部屋をウロウロする。
興奮状態がおさまるといつものおとなしいヴォルグに戻る。抗てんかん薬の座薬を試みるが、やはり難しい。
前回から3年近く発作が起こらなかった為、「もしかしたらもう起こらないのではないか」と思っていただけにかなり落ち込んだ。でも、パニックにはならずにしっかり対処はできた。
そのまま眠らず、朝いちで動物病院へ。
6歳、5~6回目。
前回から9ヶ月後。午後18時頃に全身痙攣を発症した可能性大。
発作を目撃はできなかったが、猫部屋のフローリングが広範囲にわたって毛とヨダレで汚れている。猫トイレやクッションなど、汚れ周辺の物がはじき飛ばされた様に散乱している状況。
僕の帰宅直前の発作の様で、興奮状態で走り回るヴォルグ。
身体に異常はないか探ってみると、床に面していたとみえる半身がほとんどヨダレまみれの状態。おそらく痙攣でずれながらフローリングを移動していた模様。
身体のヨダレとフローリングの状態からみて、今までの発作で最長時間の可能性。(少なくとも1~2分?)
同日午後20時頃、お座りの状態で左後ろ足がピクピクと痙攣。初めての部分発作が起こる。お座りの状態でゆっくりと斜めになっていく。お座りを維持するのも厳しい様子。
後ろ左足だけが動かせない様で歩くのもままならない。全身発作に移行はせず、数分で部分発作は止まる。その後はいつも通り。
この日かかりつけの動物病院が終了の為、翌日朝いちで病院へ。
6歳、7回目。
前回の2日後の深夜2時頃、全身痙攣を発症。30秒程で発作はおさまり、その後の興奮状態も数分で終了。
いつもよりは控えめの発作ではあるが、短い期間での発作の連続発症。奥さんとかなり落ち込む。座薬を使うが直後に便と一緒に排泄される。
仮眠を撮りつつ、朝を迎える。朝いちで病院へ。
発作の頻度を考慮して、初めてのステロイド投薬になる。ステロイド注射をしてもらい、翌日から1週間ほど治療薬にステロイド錠剤が追加された。
獣医師さんいわく、猫とステロイドは相性がいいとの事。
7歳、8回目。2018.12.31
前回から7ヶ月半の午前6時10分頃。
いつも寝ている布団の上で全身痙攣。1分~1分半程の発作。よだれも多くたれていて、瞳孔も開いている。2~3分、優しく抱っこする。
30分程、落ち着かない様子で部屋の中を歩く。その後は腰を下ろしてくつろぎ始める。発作が続く様子はない。午前9時に掛かり付けの病院に診察へ。
脳のむくみを緩和させる為、うなじにステロイド注射をして頂く。
翌日から3日間、毎朝錠剤のステロイドを抗てんかん薬と一緒に飲ませる。
薬の血中濃度の数値を調べる為、外注検査をお願いする事に。
服用させている抗てんかん薬は、検査結果にて血中濃度の数値としては問題ない結果。つまり、この薬で発作を抑えきれていない可能性ありとの事。
もし発作がとまらず繰り返す様なら、別の抗てんかん薬を1種類追加して飲ませていく事も検討。
てんかん発作には抗てんかん薬
てんかん発作の症状はその子次第で、当然治療の内容も変わってきます。
スマホで写真や動画を残すと獣医師さんの判断材料になるので、治療に役立ちます。
もし、お家の子がてんかん発作を発症した場合、おそらく最初は凄く辛いです。
考えが追い付かず僕の様にパニックになる人もいると思います。
でもだからこそ治療の為に、詳細を獣医師さんに伝える為の情報を少しでも残しておきましょう!
抗てんかん薬の量について(ヴォルグの場合)
ケースに入れて保管してあります。↓
ゾニサミドと呼ばれる抗てんかん薬です。毎日朝1回、夜1回の計2回になります。1回は0.5錠になります。
獣医師さんいわく、発作の頻度や症状で1回の量も変わります。今までに薬を飲ませる回数や量が変化した事もあります。朝1回1錠の時期もありました。
発作が起きた時に必ず採血して血液検査をして頂くのですが、薬の成分が血中にどれだけ残っているかなども薬の量や回数を決める1つの要因となっているとの事です。
血液検査は体内の色々な数値をみる事ができるので、てんかん発作以外の病気やその予防の為にも大切な検査です。あと、抗てんかん薬の副作用として肝臓に負担がかかる様なので、肝臓の数値をみる為にも定期的に受ける事を推奨されています。
ヴォルグは半年に1度の定期健診を受けていますが、発作後は必ず早めに病院に行き、検査を受ける事にしています。身体の状態を知る機会です。
抗てんかん薬の飲ませ方(ヴォルグの場合)
抗てんかん薬を、毎日朝夜の2回投薬しています。
「抗てんかん薬」といっても、完全に発作を「とめる」という事ではありません。あくまで「起きにくくする」お薬です。
今までに、病気や体調不良でお薬を飲ませる事があったのですが、抗てんかん薬に関しては液体、錠剤のお薬を試してきました。
飲ませ方は獣医師さんに習いました。
液体と錠剤で、飲ませ方や猫ちゃんへのストレスが違いましたね。
目薬の様なタイプで、口を少し上向きにさせて数滴飲ませるというもの。
錠剤よりも飲ませるのが楽ですが、ヴォルグにとってかなり苦い(味覚や嗅覚に強い刺激があった)様で、お薬の時間になるとストレスで胃液を吐く様になりました。
飲ませ方は、左手で上あごを持ち、右手の親指と人差し指で薬を持って、中指で歯を押し下げる様に下あごを下げさせて、口の中(舌の上の奥の方)に錠剤を入れて、すぐにスポイトで水を飲ませる」のですが、慣れるまで何度も吐き出されました。
変なとこに入ってむせたりしないかとか、噛まれたりしないかなど、遠慮や心配の気持ちが大きいと逆に上手く飲ませてあげられません。
ヴォルグも吐き出し方を覚えてくるので、適切な流れで速やかに行える様に練習すれば問題なく飲んでくれるようになりました。
抗てんかん薬・錠剤の持ち方
薬をあげる時の右手の状態↑中指をフリーにしている
錠剤と一緒に水を飲ませる時に使う↑
錠剤、液体、どちらも嫌がる事に変わりはありません。
そしてどちらの薬も副作用があり投薬後に少し元気がない時もありましたが、習慣化するとそれもなくなりました。
(抗てんかん薬の副作用として肝臓に負担がかかる)
お薬次第でストレスがかなり違います。液体は口内に広がるのに対し、錠剤は手早く水と一緒に飲ませてしまうと気にならない様子です。
獣医師さんと相談の結果、錠剤のお薬に落ち着いていますね。
投薬して発作の頻度が下がり、もう薬はいらないのでは?と、思うことがありましたが、勝手に投薬を中止したことはありません。
てんかん発作とうまく付き合っていく事
現状、てんかん発作は原因を特定することが困難で完全に治療する事はできません。
毎日発作を起こす猫もいれば、年に1度くらいの発作、歳を重ねる程に発作がなくなっていくなど、同じ症状の猫がいないといっていいほどケースは様々です。
うちのヴォルグも3年近く発作がありませんでしたが、1度発症すると短い間隔で発作が起きたりしたので、しばらくないからといって安心できないものだと思いました。
- 普段からあまり興奮させない様にしておく
- 大きな音や声は出さない
- 睡眠時間は家族全員で規則正しくしておく
- 猫トイレの衛生面など、ストレスを少なくしておく
- 発作に備えて、高所は目の届く範囲で用意してあげる
- 発作が起きたら、詳細を記録する
- 発作が起きたら、高所からの落下、壁や物が頭部へ衝撃を与えるなどの2次的事故に注意する
最後に、動物を飼う上で基本的な事として、普段から猫ちゃん中心の生活にしてあげるのが大切だと感じています。
そして必ず薬の時間を守る事。
信頼できる病院を見つける事も大切です。家の近所にあると1番なのですが、安心して通院できるというのは凄く大切な事です。
僕は普段からヴォルグをリラックスさせる様に努めています。飼う以上は優しく接してあげたいです。そういった事が病気に影響があるのかどうかは分かりません。
ただ、それが1つの安心感となってくれるだけでもヴォルグの為になると考えるからです。せっかく一緒に住んでるのに、警戒されるのは少し寂しいですしね。
お互いに癒しを与え合える、そんな生活を目標にこれからも愛猫を支えていきたいと思っています。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
同居猫との元気な動画はこちら↓
縦で撮影したもので、映像がせまくて申し訳ありません。
動画は今後も増やしていくので、随時変更していきます。